alleアレグロgro

□刻まれる時間
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演奏が始まると黒い髪の男性は
私の友人の手を引き華やかなフロアーへ出た。


私の友人は姿容も品格も文句のつけどころが無い…
そんな彼女を優しくリードしてダンスを楽しむ彼を私は静かに見ていた…



風で揺れる黒い髪…

宝石のような紅い瞳…

上品な口元が…
私の心を捕えて放そうとしない。




ダンスが終ると彼と一緒に友人が私のところに戻ってきた。


「また、後でお相手願えますか?」

「勿論、よろこんで!」

黒い髪の彼は友人にそう言うとスゥーと人混みに紛れ込んでしまった…

私の隣にいる彼女は彼の話をしている。
聞いていられなくなり私は外に出た…



空には宝石を散りばめたようにキラキラと夜空を美しくしている…

眺めていると…
星空の視界が揺れた。




「どうなさいましたか?」

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