短編集
□バカ師弟シリーズ
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※大人風
『師匠、師匠!見て下さいコレ』
「……あのすみません……とりあえず殴っていいですか?」
『え、いきなり?ちょっと意味が解らないんですけどマジで。師匠ボケました?あ、ボケてるのは出会った時からでしたねすみません』
「ははは。ちょっとそこに正座しなさいバカ弟子」
『嫌です。正座して痺れた足を叩いたりしてやる気満々の笑顔じゃないですか』
「とりあえずですね。何ですかその服は」
『これですか?修行中も師匠の目の保養が出来る様に配慮したミニスカ道着です』
「お前はバカですか?あぁ、出会った時からバカでしたね。私とした事がすっかり忘れていました」
『ははは。師匠ちょっとそこに正座しやがれこの野郎』
「百歩譲ってミニスカートは見逃しましょう。それよりも何ですかその背中の界王マークならぬ風マークは」
『これですか?これは私が師匠の弟子だと言うとても解りやすいマークでして』
「おやめなさい。恥をかくのは私です」
『やだな師匠。その為にわざわざ苦労してつけたんじゃないですか』
「ははは。それはご苦労様ですね」
『Σ痛いッ!!殴ったね!?師匠にも殴られた事………沢山あります』
「これ以上怒らせないで下さい。私の人格が変わります」
『え、なに言ってるんですか?師匠は既に人格破綻者ですよ?買い出しに行くとセクシーキュートなお姉さんの胸元やナマ足に釘付けですよね?ジェントルマン装って実はムッツリとかマジでやめて下さいよ』
「……私を観察してる暇があるなら瞑想くらいしなさい」
『うわ否定しないよ。否定しないよこの方。もうあれですもんね、ミニスカから覗くギリギリのラインを見て惜しい!あと数センチ、とか言ってる時の師匠なんか修行してる時より気迫が凄いですもんね』
「ちょっと苦労して築き上げた私の爽やかなイメージをぶち壊すのはやめて頂きたいのですが」
『無問題です。既に皆さん師匠の事はキラキラ爽やかジェントルマンと見せかけて実はムッツリでとんでもない腹黒でド鬼畜だと思ってますから無問題。まぁその通りなんですけど』
「待ちなさい。お前は私をそんな風に思ってるんですか。そうですか。解りました。二度と私の前でミニスカートが履けない様にしてあげましょう」
『時に師匠。セクシーな女性とキュートな女性どちらが師匠の好みですか?』
「付き合うならキュート。ヤるならセクシーですね」
『うわ考える間もなかったよ。本音過ぎますよ。しかも超真面目な顔して言われても困るんですけど。弟子の私が恥ずかしいんでやめて下さいよマジで』
「ちょっと事故を装ってそこの湖にでも突き落としましょうかこのバカ弟子」
『バカな弟子程可愛いでしょ?何だかんだ言って風なんて私大好きじゃないですかッ…とかちょっと額小突いたりとかバカップルっぽくしてみたんですがダメですか?』
「解りました。破門です」
『ちょ、師匠。凄いいい笑顔でさらりと破門とかマジ有り得ない……え、ちょっと荷物を纏めないで下さい!!師匠カムバック!!』
バカ師弟の日常。
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