捧げもの
□10年後の未来
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リボーンがいなくなった。
全ての始まりはこれだった。
「ランボ!!ほらコレ!!」
ズガーン!!と、爆発音と共に煙が上がり、ツナの姿が消える。
10年バズーカに撃たれたツナは時空の中を流される。
「ツナ殿ォォォッ!!!」
「ケロロ!!大丈夫!?って…何でケロロまでェェェッ!!?」
「そんなの我輩が聞きたいでありま……ゲロォォオオォォッッ!!!」
「ちょ、ケロロ!!何処行くんだよ!!」
これは10年後の未来へと飛ばされたマフィアの10代目ボスと、とある蛙型侵略宇宙人の物語――――――
〓イタリア〓
10年後の未来を支配するミルフィオーレファミリーのイタリア本部パフィオペディラム。
その中庭に白い青年が一人。
ミルフィオーレファミリーボス、白蘭である。
彼は溜めに溜めた書類の山から逃げ出し、色とりどりの花が咲き乱れる中庭で膝を抱え、虚ろな目で虚空を見つめていた。
「来る日も来る日も仕事仕事仕事…一体何時になったらあの山の様な紙はなくなるんだろう………いっそあの書類の束で手首切ろうかな…ははは…」
かなり病んでいる様だ。
「あぁ…僕もあの鳥達みたいに空を飛べたら…」
誰か白蘭を助けてあげて下さい。
「ふふふ…もうボンゴレなんてどうでもいいや…………………
何アレ」
精神的にかなりヤバくなっている白蘭の視界に、緑色の物体が入る。
白蘭は立ち上がると謎の物体Xの元へと近寄る。
「…何コレ…蛙、に見えない事もないけど…」
何やら生き物らしい物体の小さな足を掴んで目線近くまで持ち上げる。
どうやら気絶している様子だ。
「何かUMAっぽいの見つけた!!正チャ―――――――ンッ!!!」
白蘭は物体Xの足を掴んだまま、日本にいる入江正一へと通信を入れる為、パフィオペディラム最上階へと全力で駆け上がって行った。
とりあえずエレベーターを使え。
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