マフィアと忍者と

□面接
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〓30分後〓


「…遅い」


刹那が戻ってこない。何処まで行ったのあの娘。刹那が戻ってこないとこの縄は外してもらえないから大人しく待ってるのに30分も戻ってこないなんて心配で心配で夜眠れなくなりそう。


「愛想尽かして出てったんじゃねぇの?」

「獄寺隼人…何て言った?」

「あぁ?だから愛想尽かされたんじゃねぇのかって言ったんだよ」

何をそんな恐ろしい事言ってるの?そんな事になったら群れてない奴も咬み殺しちゃうよ僕」

「刹那ちゃん戻ってきてぇえッ!!!」


刹那が僕に愛想尽かした?そんなバカな。そりゃ確かに毎日刹那にちょっかい出して怒られてるけど最後にはいつもしょうがないなぁって笑って許してくれるのに?


願望が混ざってる辺りが悲しいな……つーかお前刹那と付き合ってんのかよ?」


愚問だね、獄寺隼人。


「そうだったらいいのになぁ…って思うよ」

「解った。お前まず刹那に告れ、話はそれからだ」

「わざわざ言わなくても解ってくれると思うんだけど。あれ程解りやすい愛情表現もなかなかないでしょ?」

「逆に解り辛いんだよヘタレが…いいか、刹那もお前が好きだったらどうする?」

「迷わず押し倒すよ」

「そこから離れろ!!……刹那がお前に惚れてたら好きだって言ってくれるのを待ってるかもしれねぇ。だから告れ、男…いや漢なら告れ!!」

「心の中でいつも告ってるよ」

「言葉にしろって言ってんだよ!!いくら心の中で思ってても言葉にしなきゃ伝わらねぇ!!オンナってのはいつでも言葉が欲しい生き物なんだ、愛の伝導師獄寺隼人が言うんだから間違いねぇ!!」


まさか君に恋の享受をされるなんて思ってもいなかったよ獄寺隼人。もう嵐の守護者やめて結婚相談所でもやりなよ。愛の守護者にでもなればいいよ本当。
何だかよく解らないけど僕と獄寺隼人は見つめ合う。何コレ勘弁して欲しいんだけど。何が悲しくて男と見つめ合わなきゃならないの?僕の目は刹那と見つめ合う為にあるんだよ………今カッコいい事言ったな僕。ちょっとそんな自分に酔い痴れていたらガラッと応接室の扉が開いた。
扉を見たらようやく戻ってきた僕の愛しい刹那。
何故か六道と一緒に戻ってきた。何で?




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