マフィアと忍者と

□鉄拳制裁
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「やぁ、おはようハニー」


体にのし掛かる重みで目が覚めた。
目を開けてまず一番最初に視界に入ってきたのは、やたらと近い恭弥の顔。
寝ている間に覆い被さられた訳か、誰がハニーだ誰が。目線のみでどけと伝えると、何を勘違いしたのか恭弥は頬を赤くして私をじっと見つめてきた。
あ、頬が赤いのは昨夜私が平手で殴った痕ですね。
恭弥の左頬に右手を添えれば手形はぴったり。


「刹那、君…」


頬に触れた私の右手を握りながら真剣な目をする恭弥。
どうしよう、何か気持ち悪い。何がって握った手を撫でるのがまた気持ち悪い。


「刹那ってよく見ると可愛いね」


よく見るとは余計だコノヤロウ。
これでも里じゃ女の子にモテたのよ。あれ?おかしいな、私も女の子のはずなんだけど。
まぁ、サスケのオマケ的存在として女の子にモテてた訳なんだけど、私だって父さんと母さんの遺伝子を受け継いでるんだから美形に違いない。
え、自意識過剰?仕方ないよ、だってうちはイタチの妹だもん。


『恭弥も黙ってればイイ男だね』

「黙ってれば余計だよ」


それは何?つまりイイ男だと思ってるって事でOK?
コイツ、変態の上にナルシストか。その組み合わせは兄さんだけで十分だよ。


『でさ、何で私の上に跨がってるの?』


これ結構重要だよ。寝て起きたら男に跨がられてるとか普通なら有り得ない光景なんですが。


「寝顔が可愛かったからつい…」

『つい…何?』

「襲おうかと思って。ホラ朝だし、男の生理現象解るでしょ?」


すまん、私オンナだから恥ずかしそうにそんな事言われても解らないし理解したくない。
て言うか朝から盛るこの変態を死刑にしたい。


『何でもいいからとにかくどけ!!』

「えぇ〜…」

『え?何その納得いかないって顔。逆だよね?納得いかないの私の方だよね?あーヤバい、ムカつきすぎて私の膝が恭弥のマグナムにクリーンヒットしそう。5秒前、4、3、2……』


カウントダウン開始と共に恭弥が私の上から降りた。
すっごい渋々と言った感じで。
私は重たい溜め息を吐きながら体を起こす。


『やめてよね。昨日みたいに平手じゃ済まないよ本当に』

「刹那はそういう過激なのが好きなの?仕方ないね、君の為ならドMになれる。思う存分踏み付けなΣぎゃッ!!


思う存分踏み付けろと言われたので容赦無く恭弥の頭を踏み付けてベッドから降りた。




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