ピンポン、ダッシュ!!
□お見舞いに行こう!!の巻〜後編〜
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「はじめまして、刹那さんのお友達のザンザスと申します」
急に姿勢を良くして普段使わない敬語を使いはじめたザンザス。
ベルの事をベルくんと呼び、「だって俺王子だもん」なベルを戦慄させたザンザスは、新たな都市伝説を一つ作り上げた。
「クフフ…そうですか、刹那のお友達、ね…」
目の前のナッポーは不思議な笑い方をした。
(今クフフって笑わなかった?)
((笑った))
スクアーロは慣れているのか気にする様子もないが、ルッスーリア、ベル、フランはその笑い方が気になって仕方ない。
「骸様、いつまで玄関開けてるんですか…何?刹那のお見舞い?」
ザンザスを値踏みする様に見ていたナッポーこと骸の背後からもっさい帽子を被った眼鏡が登場した。
「コイツが刹那の兄貴だぁ」
もっさい帽子を被った眼鏡の男を見たスクアーロがそう言った。
「おいコラ、ナッポー。テメーこの俺にムダなお坊ちゃんキャラを演じさせんじゃねえ」
「君が勝手に演じたのでしょう?」
僕のせいにしないで下さいと、子供相手にマジギレ寸前の骸。
「ですが僕を刹那の兄と間違えるのも仕方ありません。刹那は僕が育てた様なものですからね」
「骸様、アナタに育てられていたら刹那は今頃目も当てられない程不憫な娘になってますよ」
「千種、僕の何処が不憫だと?」
「何かもう色々と…」
あまりにもやり切れない表情をしている刹那兄を見て、ヴァリアーピンポンダッシュ隊は骸を哀れそうに見た。
「え、何ですかその目。可哀相な人を見る様な目で僕を見るのはやめなさい」
「骸様、子供は正直ですから」
「ちょっとそこに正座しなさい千種」
「骸様の分際で俺に命令しないで頂きたい」
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