赤い花
□愛人と呼ばないで
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前回、理不尽にも自宅からつまみ出された私、刹那(21)しかも他人にですよ!?アイツ等、今度地獄見せてやるからな…!!と、鼻息を荒くして歩いていたら、いつの間にかボンゴレ病院に到着。だがしかし、ここで私は敵と戦っていた。今日の宿にありつく為にも絶対に勝たねばならぬ戦いだ。
「ダメだ。スパイはこの病院に入れる訳にはいかねぇ」
敵はタコ頭の異名を持つ獄寺隼人。階級はボンゴレ病院研修医。コイツを倒さねば野宿決定だ。
『だからスパイじゃないって容疑は晴れてるでしょーが!!』
「10代目が認めても俺は認めねぇ」
『まさかの反逆…お前なんて反逆罪で召されろ、研修医!!』
「研修医じゃねぇって言ってんだろうがァァァ!!!」
ダメね、コイツ。話が全く通じない。違う奴呼べよ、つーか雲雀先生呼べよ!!
『じゃあさ、病院には入らないから雲雀先生呼んでよ』
「それが人にものを頼む態度か?」
コノヤロー、ああ言えばこう言う、こう言えばああ言う…しんちゃんか!!
「何やってんだ獄寺、回診の時間じゃねぇのか?」
タコ頭と睨み合っていたら、爽やかな先生が登場した。
「お?誰かの見舞いに来たのか?そんなトコに突っ立ってないで中に入れよ」
この先生いい人!!
「うっせぇ野球バカ!!コイツはミルフィオーレのスパイなんだよ!!ボンゴレの治安を守る為にも中に入れる訳にはいかねぇんだ!!」
治安って何処の居住区ですか。
「スパイって…あぁ!白蘭の愛人ってこの娘の事か!!」
『白蘭の愛人?』
・・・・・・
『はぁぁぁぁぁっ!?』
「ミルフィオーレのスパイ=白蘭の愛人だろ?」
『何だその連想ゲーム…』
白蘭先生の愛人か…うん、絶対なりたくねぇ。
『スパイじゃないし、愛人でもないです。ただの医者と患者です』
「何だ、そうなのな」
何か納得された。こういうさ、人を疑わない人っていいよね。とりあえずその爽やかな笑顔が眩しいです、野球バカ先生!!(名前知らないんだもん)
「俺、山本 武っつーんだ、よろしくな!」
「よろしくすんな!!」
『あ、刹那です』
「んで、刹那は何しに来たんだ?」
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