連載小説
□永遠。 第一話(※)
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「う……………」
意識が、覚醒する。
俺は、どうしたんだっけ………?
頭がぼんやりして何も認識してくれない。
けれども時間が経つにつれ、段々と記憶が蘇る。
バーでの出来事。
アキラへの陵辱。
そして………またアキラと再開して闘った。
その時アキラの血を飲んで……………。
そこまで考えてハッと考える。
アキラは?
アキラは何処にいるんだ?
そう考えた瞬間、一気に意識が覚醒する。
「アキラ!!!」
言葉と同時に起き上がろうとするが、身体はギシギシと痛んで言う事を聞かない。
自分の身体に苛立ちを募らせると、近くから覚えのある血の匂いと、独特の青臭い匂いが鼻孔を刺激する。
思わず眉をしかめ、その匂いの方向を見る。
そこには。
ボロ雑巾のように打ち捨てられた人が、倒れている。
何か嫌な予感がする。
痛む身体に鞭打って、起き上がりそちらをしっかりと見る。
ケイスケの呼吸が、止まった。
何で、どうして。
倒れている人物。
それは紛れもない、ケイスケが誰よりも愛するアキラだった。
「アキラ!」
足をもつれさせながらも急いでそちらに駆け寄る。