小説

□あらしの日は。(※)
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とある日。ケイスケとアキラが住む地域に大型の台風が訪れた。
その日が二人共たまたま休みだった為、家でのんびりする事にした。

「たまには一日中ごろごろするのもいいね。…あー、それにしても酷い天気だね」

「あぁ」

「アキラ、それってどっちの方の返事?」

「両方。」


こんなたわいもない話をしながらあっという間に数時間が経過していた。
ふとアキラが時計を見上げると、丁度昼飯時だった。

「お腹すいたね。そろそろご飯にしよっか」

そう言ってケイスケが立ち上がったのでアキラも立ち上がろうとした。


その時。


「ぅ、わ!?」

「ど、どうしたの?アキラ」

アキラの突然の悲鳴にケイスケが慌てて駆け寄ってくる。

「何か背中に入った…!」

「え!?ちょっと見せて」

アキラのシャツを少し引いて背中を覗き込んでみる。
しかし、特に変なものは付いていない。

それよりも、ケイスケはアキラの肌に目を奪われた。
項から始まり、シャツの隙間から覗く白い肌はケイスケの情欲を煽るには十分のものだった。

「……ケイスケ?」

思わず生唾を飲むケイスケに、アキラは怪訝な眼差しを向けた。そうすれば自然と目が合う。
ケイスケの少し掠れた声があまりにも優しく、柔らかく、そしてどこか男の色気…のようなものを感じる。。

「ねえ、キス、してもいい?」

吐息と共に耳元でその声を感じてアキラは思わず身体を震わせる。
しかし、アキラの性格では素直にいいとは言えない。

「アキラ、嫌?」

嫌じゃない。
アキラは僅かに首を振る。

「ん……」

そして承諾の意味を込め、アキラは目を閉じて少しだけ顔を上向ける。


ゆっくりと唇が触れ合う。
啄むように何度も触れては離れを繰り返す。
そして、口付けは段々と深いものへと変わる。

「ン…ンン……ふぁ…」

舌を優しく撫でるように触れらると、心なしかアキラの表情がとろんとしてくる。
暫くそうしていて、不意に舌を吸われる。
そうされると、身体の力まで吸われたようにアキラはくらくらしてくる。


ゆっくりと、床に寝かされる。
これからの行為を思わず想像してしまい、身体が火照る。

「ケイスケ、まだ昼………」

「ごめん、何か我慢出来ないや……」

「んっ………ぁ」

ケイスケの手が服の中に入り込み、弄り始める。
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