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□きみにつむぐうた
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きみにつむぐうた
いつからなんだろう。
曲をつくるとき、あいつの歌ってる姿考えながら作るようになったのは。
友情を歌う歌も、終った恋を悔やむ歌も、なぜかいつもあいつの声が浮かぶんだ。
あの、低くて、ちょっとくせがあって、感情をそのまま声でぶつけてくるような。
わ、またユチョンのこと考えてた。
僕って相当やばいかも。
ちょっとの間、あいつは遠くにいたから、最近反動で考えてしまってるのかもしれない。
あの頃は「がんばれ」って言ってたけど、正直言うとちょっとだけ、兄さんがうらやましかった。
一緒に作ったハーモニーで
一緒に声を重ねられる。
僕だって。そう思ったけど、兄さんとあいつの歌は2人の世界って感じがして、僕が無理矢理分け入っていけるような感じがしなかった。
悔しいよね、おんなじ仲間なのに、ずるいよ。
「ユチョンのばか」
悔しくなって思わず吐いた言葉は、その本人に聞かれていたらしい。
「ジュンス、お前、悪口言うの下手くそだよね」
「なんだよ、うるさい。」
後ろから、聞こえたのはあいつの声。でも、聞こえた途端にきゅって胸が痛くなった。
それが悟られるのが嫌で、いつもなら振り向くけど、振り向かないでいた。
「ジュンスー?」
また、そうやって。
馬鹿にしたみたいに僕の名前呼ぶし。
その度に、僕がどれだけ苦しい気持ちになるの、ユチョンは知ってる?
「誕生日祝ってあげようと思ったのに」
ぽつりとユチョンがつぶやいたのは、そんな言葉だった。
「プレゼントは遅れるけど、先におめでとうって言っておこうと思ったんだ。」
「え?」
間の抜けたような声で返事をした瞬間、後ろからぎゅっと抱きしめられた。
「ジュンスーおめでとー」
さらにぎゅっと力を込められたから、抜け出せそうもなくて。
この瞬間をかみしめることにした。
「ありがとう」は言ったら負けな気がするから言わないけど、また、この思いを歌にして紡ぐよ。
くやしいけど、大好きなあいつへ。
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ジュンスさまちゅっかへ〜★王道カプすゆでしたぁー!←