tvxq ff
□おはようの言葉よりも先に
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おはようの言葉よりも先に
まだ、起きるのには少し早い時間だったけど、なんとなく目が覚めてしまって、仕方なく、しんと静まり返ったリビングへ向かった。
コーヒーを沸かして、ブラックのコーヒーを一杯に入れたカップと一緒にソファに深く座った。
あと、数時間したら、また忙しい一日が始まるんだな、そう思うと、なんだか朝の爽やかな空気も寂しく思えてしまう。
ふと、ベランダに目をやると、少し戸が開いていて、人影が見えた。
こんな朝早くに、一体だれだろう?
少し疑問に思って、ベランダの戸の前に行った。
かすかに聞こえてきたのは、上機嫌な鼻歌。
やっぱりジェジュンだったか、そう肩をなでおろしたユノは、ベランダの扉を開けた。
「わっ!ユノ!」
タンクトップ姿のジェジュンは、寒いようなのか肩を軽くさすっていた。
「どうした?そんなに機嫌いいなんてさ」
「朝のにおいって、なんか好きなんだよね。植物も動物も目覚めてきてるっていうか、元気もらえる気がしない?」
でもちょっと寒いけど、とジェジュンは乾いた笑い声を出した。
「俺はさ、おまえといるとなんか調子いいような、調子狂うような感じだよ」
ユノ、それって、おれのこと悪く言ってる?
少し真剣な顔つきになって見つめる、ジェジュンの瞳が狂おしいほどに美しくて。
「悪い意味にはとらないでほしい」
なんて、俺の返事にしては随分歯切れの悪いものになってしまった。
ユノと一緒にいると、おれは嬉しいし、安心できるし、楽しいし、少しでも長い時間一緒にいたいなって、
そう思ったりするんだけど。
空の色が絵具の白を加えたように明るくなっていく。
ジェジュンの肌の白さは明るくなってさらにまぶしく見えて。
朝から、こんなに泣きたくなるなんて俺らしくないけど。
ぼけっと遠くを見ている愛おしい、その恋人に触れたくなった。
「ジェジュン?」
「え?」
小鳥がついばむみたいに短く優しく唇に触れた。
「なんか今日も頑張れそうだ」
驚いた顔のまま静止しているジェジュンをよそに。
俺は今日の手帳にびっしり詰まったスケジュールを笑顔で乗り越えられそうな気がしていた。
End.
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むむむ!(笑)じゅんじぇ!王道!だめだめ管理人やっちゃいました!
最近会えるの少ないであろうお二人がどうか幸せでありますように・・・!