2PM

□君をつかむ歌
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わたしは彼と全く面識がなかったわけじゃなくて、

何度か番組で一緒になったことはあったけど、

一対一で話したことなんてなくて。



きっとかっこいいんだろうなあとか、

おしゃれな服着てるんだろうなとか、

わたし嫌われないかなとか、


いろいろ考えすぎて、
昨日の夜はなかなか眠れなかった。





そんな緊張の中、スタジオの扉を開けると、笑顔で迎えてくれた。




「よろしくお願いします」



「そんなに緊張しないで」



そう気を使ってくれたけど、
わたしはものすごく、緊張していた。



こんなんで大丈夫かな、
ちゃんと歌えるかな、
どうしよう・・・・・、




スタジオの隅っこで、
小さく深呼吸していたら、
ジュンスさんと目が合った。




「これ、コーヒー、どうぞ。」



「あ、ありがとうございます」



「僕、名無しさんさんにずっとお会いしたかったんですよ」



「え?」




「名無しさんさんの声、すごく素敵だから、いつか、絶対一緒に歌いたい!って思ってて」




「そ、そんな・・うれしいです」




恥ずかしくて、少し俯いていたら、




「あ、もちろん声だけじゃなくて、全部好き、だったりするんだけど・・」




「え?」




思いがけない言葉に、
わたしは、声が出なかった。




「あ、何言ってんだろ・・俺・・」




苦笑いしたジュンスさんは、
ごめんねー、とだけ言って、
あとは何も言わなかった。







ジュンスさんが作った歌を一緒に歌わせてもらえるって聞いた時は、
ただただびっくりして、
何度も嘘じゃないかって疑った。



マネージャーに何回か聞いて、
本当だって納得したくらいだった。




もらったデモテープを何度も繰り返して聴いて、
何度も、何度も、納得がいくまで歌った。



恋い焦がれる相手に、想いを伝える歌。



何度も繰り返すうちに、
わたしがジュンスさんに向けて歌ってるみたいだ、
なんて思ってた。





「あの、ジュンスさん、わたし、」




「ん?」






「この歌、ほんとに大好きで、ずっと歌ってました。ジュンスさんに、想いが届けばいいなぁって」



「え?」





「実は、ずっと好きだったんです・・」





「ほんとに?」






「はい、」






「どうしよう、夢みたいだ」






驚いている様子のジュンスさんを見て、
言ってしまった、どうしよう、
なんて、後になって焦っている自分がいた。










「名無しさんさん、レコーディング終わったあとに、2人でご飯、行きませんか?」






「ありがとうございます、ぜひ」









ラブソングみたいな恋の予感がして、
わたしの胸は煩いくらいに、
どきどき高鳴っていた。














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時事ネタを入れつつ・・(古)
そんなことあるわけないけど、
あったらいいなあネタです(笑)
ちなみにチャンス兄さんとかが遠くで見守ってる設定(^O^)/←
 

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