短編小説
□MerryLand
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ここはMerryLand【メリーランド】
サンタやサンタの使い魔ホーリー達が住む1年中雪景色の世界だ。彼等は毎日毎日きたるべきクリスマスに向けてプレゼントを用意したり良い子と悪い子を分けたりと仕事で大忙し。
ところがサンタ【アルス】の子供【ロキ】はクリスマスが大嫌い。いつもどこかに行ってしまいサンタの仕事をしないのだ。
「なぁ、トト。大人達はなんであんなに働くんだろうな?」
ロキは自分の使い魔のトトに怠そうに話し掛けた。
「まぁ…サンタクロースだから?!」
当たり前だろ。と小さな体をフワフワ宙に浮かせながらロキに答えた。
「…つまんね。」
ロキは丘の上でゴロゴロしながら眼下に広がるMerryLandを見つめた。
(何がクリスマスだよ!)
「きぃぃぃいぃぃいやぁぁぁあぁぁ!!!!!」
「ロキ!危ない!」
「んぇ?」
空の上からビックリするほどの叫び声とほぼ同時にトトがロキに注意を促した。
ドンッ!!!
「…いてっ!」
「大丈夫か?ロキ」
「大丈夫じゃねーよ。」
頭を擦りながら涙めでたんこぶの原因を睨んだ。
「…え?」
「なんで?」
2人は空から落ちて来た物体を見て目を見開きながら
「「人間ーー!!!!???」」
と叫んだ。