*遙時

□■海原の星
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「お前どっかの貴族様だろ
俺達海賊は、お前みたいな奴が
目当てなんだよ」



べらべらと
よく話す男だな、としか思わない。
『海賊』と言うものが
どういったものか詳しくは知らないが、
どちらにせよあまり興味も無く。


(まあ、良いか
『お頭』にも会ってみたいしね)


あくまで、成り行き任せだ。
その流れが楽しければ良し、
悪ければ興味は湧かず、そこまでの話。



「あ!お頭!」

パッ、と私を見張っていたのだろう男が
砂浜の方へと目を向け、
嬉しそうに手を振っている。


(やれやれ、
やっと帰って来たか)





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