*企画部屋

□■向日葵
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大切な場所と、それぞれの想い


―――――向日葵


「天真ー、起きてっかー?」

おーい、と少年の声で、
まだ布団の中で丸まっていた天真は
寝ぼけ眼を軽く擦った。


「ん…、イノリ…?」

「やーっぱ寝てたんじゃんか
なー、天真起きろよー」

そんな天真を見るなり
うら、と遠慮なく部屋に入れば、
未だ布団から離れようとしない彼を
イノリは揺さぶる。


「んだよ…、」

眠りを邪魔されたのが
少し気に入らないのか、
自分の肩を揺さぶってくる手を
軽くパタパタと牽制しては、
余計に天真は褥へと身を寄せてしまう。





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