*遙時

□■おくすり
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「(こいつ最低)」


―――――おくすり


どたどたどたっ!

土御門で盛大な足音が
朝から響き渡っている。
この平安という淑やかな時代での
衣擦れとは、程遠い雑な音。

その足音は
長い廊下を突っ切り、
庭を経由して町から離れた
静かな場所へと移動していく。





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