*遙時

□■海原の星
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出逢ったのは、
同じ翠の瞳をした男だった。


―――――海原の星


「…困ったね、」

見慣れぬ砂浜で、
私は、ふう…とため息を吐く。


それも仕方のない事だろう。
神子殿達と別れ、
一条戻り橋を歩いていたら
突然気を失い、目覚めてみれば
数人の男達が私を囲み
隙を突かれて
捕らわれてしまったのだから。


「縄を解いてはくれないか」

「何度も言わせるな
お頭に引き渡すまで、お前は
黙って大人しくしてろ!」

柱らしきものに縛り付けられ、
先程からこの会話の繰り返し。
聞けばどうやら、
私を捕らえたこの男は
『お頭』と言う者を待っているらしい。





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