*物語

□■初江王様のお悩み相談室
1ページ/6ページ



『悩みがあればいつでもいらっしゃい』


―――――初江王様のお悩み相談室


「なんだこれは」


とある朝、相も変わらず
仕事を放って暇になった閻魔は、
ボインちゃんを求めて外へと廊下を歩き
初江王の部屋の前を通り過ぎて、呟いた。


『初江王お悩み相談室』

部屋に貼られた張り紙を見る限り、
何かしら悩みを解決してやると
言っているのだろうが
相手があの初江王では胡散臭い。


「アンタ仕事しろよ」

そんな仕事をサボる閻魔を
追いかけて来たのか、
どこからともなくもうアガりかけn

「アガってねええ!」

…宋帝王を抜けば冥界最年長である、
閻魔大王お目付け役の都市王が
後ろから声を掛ける。



「いつから居た、都市王
仕事なんて放っといても問題ない
つかお前朝から俺の部屋に
思い出アルバムとか置いてんじゃねえよ」

「でも見てほら
これ去年お花見行ってねー」

「へー、桜綺麗だった?」



そこはノるのか、閻魔。
閻魔と都市王の馬鹿話は、
もう日常茶飯事だ。
大丈夫か冥界、とはあえて誰も言わない。





.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ