*遙時
□■海原の星
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そろそろ、この不自由な身も
退屈してきた所だ。
天真なりに言うと、
「ないすたいみんぐ、かな?」
ふふ、と笑って異世界の
言葉を呟き、自らもそちらを見やる。
「遅くなってすまなかった
…ん、君は誰だい?」
独特の声を聞き、
何故か心地良さに少し身を震わせた。
美しい、そして何処か
不敵な笑みを浮かべた男。
「まず、そちらの名を名乗って頂きたい
此方は訳も解らず、
捕らわれてしまっているのだから」
「ふふ、これは失礼した
私は翡翠と言う者だ
それにしても、
美しい割には随分と強気なのだね」
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