Long
□Story01
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「名無しさん先生ぇ……」
パソコンをいじっていると、保健室にだれかがやってきた。
振り返ればいつもの元気がなく、しょんぼりとしながら入り口に立っている切原くんがいた。
『切原くんじゃない。どうしたの?』
「先生…俺……俺……」
今にも泣き出しそうな切原くん。
怪我をしているわけでもなさそうだし……。
『何か悩み事でもあるの?』
極力優しい声で問えば、涙をうっすらと浮かべながら私の前にある椅子に座った。
「先生……実は、俺……」
『ゆっくりでいいからね?』
「…っス……」