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□Story05
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『ふぅ・・・・』
先ほどから具合が悪いとベッドに横になってる財前くんを起こさないように、静かに仕事をこなしていく。
静かね・・。寝てるのかしら?
布団の擦れる音さえしない。それほど具合が悪いと言うことだろう。
だけど薬も出せないし、あんまり具合が悪いようなら早退させようかと、椅子から立ち上がったときだった。
「名無しさん先生・・」
財前くんの掠れた声が私を呼ぶ。
「ちょっとこっち来てや」
『どうしたの?』
カーテンを開けて、財前くんの顔を覗き込む。
熱上がってないかな?っておでこに手を乗せると、手首を掴まれた。
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