短編小説

□アタシの側にいて!
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レイはしばらくして、意識を取り戻した。今はセーラーマーズだ。頭がぼうっとしている。いったい何が起きたのだろうか。

「痛……敵はどうなったのかしら……?」


なぜ自分は倒れていたのだろう。呆けた頭を振り、記憶を呼び戻す。……確か敵に襲われたのだ。後ろから。そして……セーラームーンの声を聞いた後に意識が飛んだ。

「……そうよ!!セーラームーンはッ!?」

とレイは飛び起きて、直ぐ様うさぎを探す。するとレイが倒れていた所から軽く10メートル程離れた所に、うつ伏せに倒れていた。
戦っていた敵は、すでに倒されていたのか、敵の妖気は全くといっていいほどに感じないのだが。

「まさか……敵と相討ちになった?」

うさぎは、敵と戦っている最中に髪の毛がほどけたのか、いつもの様なお団子頭ではなく、自分の様なストレートになっていた。


レイは直ぐ様うさぎに駆け寄って、優しくうさぎを抱き上げる。その体は傷だらけで。

「……うさぎったら、起きてよ。冗談はよしなさいよね!!」

彼女の肩を掴み少し強く揺する。しかし、うさぎは目覚めない。彼女のその傷だらけの体は、ダランと投げ出されるようになった。

「……う、うさぎ……ッ!!」

そして、レイは一番最悪な考えに達してしまう。もし……もしも。

うさぎが、もう二度と目覚めなかったとしたら……どうしよう。




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