短編小説

□ちっちゃくなっちゃった!
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内部戦士の4人は、物凄い全速力で走っていた。その理由は、衛が倒れたと聞いたからである。




衛が倒れたとあったら、確実に自分達の大好きなプリンセスも、その場にいるということである。




そして、そのプリンセスはとても悲しんでいるに決まっている。

ちびうさがいるとしても、ちびうさはまだまだ子供なのだ。慰めなんて出来ないに決まっている。





「ほらほら!!早く早くッ!!」



と他3人を急かしているのは、内部戦士のリーダーの愛野美奈子。

内部戦士の中では、『愛の戦士』という役割を担っている人だ。



……彼女は普段から、セーラーVとして走り回っていたからか、足は瞬足とも呼べるほどなのだ。



下手すると、オリンピックにでも出られるのではないだろうか。




「……早くって……あ、あんたが、早いんでしょうがぁッ!!」



と、そんな美奈子を咎めながらも速さを弱めないのは火野レイ。


だが、レイもレイで、めちゃくちゃな物凄い速さを保っている。



そんなレイは『戦いの戦士』として、その名を轟かせている。




「ひ、ひええ。皆は速いよなぁ。……ねぇー。マーキュリー?」



と、二人を感心しているのか、呆れているのか理解し難いような言い方をしているのは。『保護の戦士』としてその名を轟かせている、木野まことその人である。




その彼女の見た目は、とても野蛮な匂いがあるが、実は、なにかとロマンチストな心の持ち主だ。





「ふふ……そうねまこちゃん!!戦士の名前で呼ばないでよ……」




とやや遅れながらも一生懸命に廊下を走っているのは水野亜美だ。



『知の戦士』とてその名を轟かせている。内部戦士の中で一番の頭の切れ味をもつ、ブレーンだ。


内部戦士の中でというか、多分、日本全国でも同年代に亜美に勝る人物がいるかどうかも怪しい。というか、確実にいないだろう。








4人は、やっとこさ衛がいるであろう病室へと、辿り着いた。



そして4人は、我先にというように、勢いよく扉を開けていた。




『病院では静かに!!』





なんていうものは、もはやこの人達には関係はなくなっていた。



医者を目指して奮闘中の亜美がそれでは、困るのは困るのだが。




「「あぁっ、皆ぁッ!!まもちゃんが、目を覚ましたよおぉッ!!」」




とうさぎとちびうさの声が同時に明るく響いてきた。そのあとに、なにか違和感だけが残った。







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