アダムに挑んだモノ達

□女性職員の疑問
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ここは、職員の会議室だ。


元々は会議室なのだが今は会議室としての役割は果たしていない。


それどころか、今では女性職員達の格好の溜まり場と化している。




ガヤガヤと、二桁を軽く越える女性の声が響き渡っているなかで、一人の女性が机を強めに叩いた。


すると、辺りはしんと静まった。





「はい、皆さん静かに。ここに集まった意味は皆さんご存知ね?」



と机を叩いた女性、高橋ミチルは椅子に座る女性職員に聞いた。勿論とばかりに一同は力強く頷く。



それを見て、ミチルも満足したのか幾分、柔らかな笑顔になった。





「……よろしい。赤石ヨウコさん。私達は誰を崇拝しているの?」




ミチルは大人しそうな女性に目配せする。さしずめこの人が『赤石ヨウコ』さんとやらなのだろう。




「はいリーダー!!それは勿論。葛城ミサト作戦課長ですッ!!」



ヨウコは椅子から立ち上がって、バンッと机に写真を置いている。

前言撤回である。大人しくない。





そして机に力強く出された写真に写された人物は、勿論ミサトだ。







「うふふふ……流石は、葛城三佐ね。……全てがベストショットと言っても、過言ではないわ!!」





ミチルは笑う。なんか変態臭い。


写真は一枚ではなく、五枚ほどを、丁寧に均一に並べていった。





「この時はイケメンパターンね」



凛々しく、顔を引き締めている。さしずめ仕事中の写真であろう。

何種類かパターンがあるらしい。




「ふふ、これはお姫様パターン」



職員を悩ますほどに、やたらと可愛らしい笑顔の時のミサト。




「これはドジッ子パターン!!」




酔っぱらってヨダレを足らしながら食堂で眠っている時のミサト。





「もう神の領域よこれは!ツンデレのパターンよツンデレの!!」




それが、拗ねたミサトの写真。





とりあえず、眠っている写真と仕事時の写真は明らかなる盗撮だ。



というか、使徒戦の時に仕事を怠慢していてどうする。こいつらには、人々の命がかかっている。





これを、リツコ率いるメインキャラクター達が見ると怒るだろう。




いや、写真を全て没収しそうである。それを、捨てるかは別だが。







「……ありがとうヨウコさん。皆さんわかっているわよね?明日は葛城さんが私達のために質問時間・対談時間を設けてくださるのよ。抜け駆け厳禁。質問も限度を考える!!……わかったわね?」




「はい。高橋ミチルリーダー!」




と明るい声が飛んだ。





そして後日というか明日、ミサトがいろいろと苦労するのだが、それはまた別のお話である。









end?
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