短編小説

□私は一週間です
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私は、ぶっちゃけるとキスがしたい。だけど恥ずかしいんだよね。




「なー、美奈。……ケーキは?」




とか。うさぎはのんきに言ってくるし。……もう!!やっぱり乙女心をわかってないわねアンタ。



「……なんで不機嫌そうな顔になってんだ。嫌なことあったか?」



とか聞いてくる。この鈍感バカ。


いや、まあもう怒りはしないわよ。うさぎは謝ってくれたし。自覚はしてくれた……はずよ。うん。


……落ち込んでる女の子に声をかけちゃってるうさぎだって、そこを私は長所として見てるし。



「ケーキは、家よ家。学校に持ってこれるわけないじゃないの!」




ショートケーキと、チョコレートケーキまで作っちゃったのよね。ちょっと張り切りすぎたかも。




「……へへ。あー楽しみだなケーキ。……今日は部活ヘルプは全部予定つけて断る予定だしな!!」




とか……。家に来るってさ、意味わかってんのかしらコイツ?頭は、ケーキで一杯なのねうさぎは。


試合で負けて勝負で負け……あれえ?なんか、言葉が違うかしら?




「……楽しみだな!美奈っ!!」



と笑顔。めっさ笑顔。憎めない。




「……そ、そうね」



笑顔が可愛くてもう、怒れない。


星野先輩の言葉がのしかかってくる。キスに一週間かかるかー……。というかさ……。今日よそれ!








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