booKA

□舞い遊ぶ蝶@
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──アレンシェイド──



恋人まではいかない。
好きなのかもよく分からない。


だけど一緒にいたい。

君の一番でいたい。


好きなのかは分からない──。


この気持ちの答えが出て、実をつけるのはもう少し先のお話。


─── ─

「えっと、ラビは…何処に…」


僕はもう日が傾き初めて赤く染まりつつある校内でラビを探ている。


家も同じ方向なので一緒に帰っているのだ。

大抵彼がいる図書室に彼の姿は無く、僕は困っていた。(だから適当に歩いてたらラビと会える事を信じて校内を歩き回っている。)



「だーから、ごめんなさいさ!」


(あっラビの声だっ)


突然、廊下の奥の方からラビの声がした。


何だか大して久しぶりに聞いた訳でもないけどその声を聞くと安心感に包まれる。


でもこの感情はその一言で黒い感情に飲まれる。



「えー。お願い!付き合うぐらい、いいじゃん♪ラビの事好きなのっ!」



そこには上目遣いでラビに言い寄る女の姿。

一応可愛いんだろうが、男からでもすぐに分かるブリッ子だ。




あんな、女にラビが騙される訳ないです…!ょね──?



「いや、本当に困っちゃうさ…、俺君の名前も知らないしさ?」



「そんなのぉ、此から教えあっていけばいいんですょー♪」



……ラビ何まんざらでもないような顔してるんですか。



僕は何故かこの時何故か凄くイライラした。

この時の僕はラビが居なくなってしまいそうで不安になったせいだと思っていたんだ─。


──バチッ──


ラビと目があった。

やばっ、体乗りだし過ぎちゃった…。



「アレン!!!」

「えっ─!?」

ラビが大声で僕の名前を呼び、こっちに小走りで近づいてきた。


「た、助かったさ…、」



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