小説

□午前3時から朝にかけて
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午前3時

俺の隣で眠る

可愛い可愛いアナタ










さっきまで三井サンの喘ぎ声で溢れていたこの部屋に、束の間の静寂。

横たわる恋人を抱き寄せれば、音を立てるスプリング。
三井サン、失神中。

なんで束の間なのかっつーと、三井サンが目ぇ覚ますと
「テメェくっつくな!」だの
「宮城!無茶すんなっつったろコラ!」だのキーキー言い出すから。

照れ隠しなのが分かってるから、そんな物言いにも愛しさは募るばかりですが。

しっかしまァ。
見れば見るほど可愛いお顔。
きれーな肌に、影を落とす長いまつげ。
半開きのセクシーな唇に、一生消えない顎の傷。

この人のこーいう表情を見たことあるのが俺だけなんだー。なんて思えば自然と口元も緩んじまうわけで。

一人ニヤけてる自分に軽く引きつつ、俺をこんなにしてくれた、目の前のお姫サマに軽く悪戯。

唇に何度も何度も指で触れてみる。
…うわ。ぷるぷる。
いや、ふにふに?
っつーよりかはぷにぷに?
とにかく、なんつーか触り心地最高。
普段唇で味わうその感覚とは、また少し違って。

そんな事考えながら三井サンの唇に触れ続けていると、お姫サマが「んぅ…」なんてやらしー声出して身じろいだ。
くすぐったかったかな。

「……テメェ何触ってんだよ」

…ほら来た。
目覚ますとすぐコレだもんな。

「いや、三井サン可愛いなーと思ってたらね、ついつい唇撫でたくなって」

正直に言ってみれば、可愛い、って言われるのが好きじゃないって言うこの人は、じろりと俺を睨むけど。

…可愛いだけなんだって。軽く頬染まってるし。

「いやマジで。三井サン寝顔も超ヤバいよ。下半身直撃。」

「なっ…!むぅ!」

なんつーこと言いやがんだ!みたいなこと言うつもりだったろう唇に、今度は唇で触れ、塞ぐ。


「んっ……ゃぎ苦しっ…」
寝起きなのと息苦しいので涙目で?
ヤった後だから素肌密着で?

ちゅーしただけでコノ喘ぎ。



耐えられるワケ、ねぇっしょ。
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