企画部屋

にゃんにゃんにゃんの日
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「あ、も、元就殿っ!助けてほしいで御座らぁぁぁあ!」

そうそれはこのクラスの学級委員長でもある毛利元就。

「あ、おはよ〜!」
「幸村、銀次。」

綺麗な顔をして冷たい眼差しや残虐な言葉を吐き捨てるため、影で『氷の女王様』と呼ばれている人物である。

「学舎は学業をする場ぞ。静かにせぬか。」

眉間に皺をよせ始めた元就に、これで騒ぎも収まるだろうと思ったクラスメイトたちはホッとするが、次の瞬間その安心はどこいく風と、吹っ飛んでいく。

「あ、元就の分もあるんだっ♪」

「…なに?」

銀次の言葉に寄った眉間の皺がさらに深くなる。

「もちろんまだ来てないけどマリアのもあるよ♪今日は皆、猫耳なのです♪」

「みてみてー!」と自分の席に置いていた袋を取りにいき出したのは複数の猫耳。

「…我はつけぬからなっ!」
「某も嫌で御座らぁぁぁあ!」
「だめなのです!」

普段、冷静沈着な元就が叫ぶと幸村も思い出したように叫び始める。

どうやら『氷の女王様』も天然には勝てないらしい。

「大体、何故そのような玩具をつけねばならぬのだっ!」

迫り来る銀次からどうにか逃れようと幸村と元就は二手にわかれ教室内を走り回る。

だが体育会系の幸村とは違い文科系の元就はすぐに息を荒げ追いつめられてしまう。

「今日はにゃんにゃんにゃんの日だからなのですっ!」

だが元就が大人しく捕まるわけもなく、上手く机の間を縫うように移動しなんとか逃げ回る。

「なんだそれはっ!!」

猫耳を持ったままバタバタと追いかけまわしてくる銀次に問いかけると銀次は目を丸くして今までの追走が嘘のようにピタッと止まる。

「2月22日だから、にゃんにゃんにゃん…なんでしょ?」

問いかけているのに逆に問われても元就も返事のしようがない。返答に困っていると銀次は「違うの?」と首を傾げた。
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