純情ロマンチカ

ある日の日常
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高橋美咲19歳。M大経済学部2年生。

「………」

兄ちゃんの高校ん時の同級生で、直森賞及び菊川賞受賞の超ウレウレ小説家、ウサギさんこと、宇佐見秋彦大てんてーの家に居候し始めて2回目の夏が訪れた。

「…な…な、な、な、な!!!!!!」

住んでいるのは高級マンションの最上階。しかも家賃は家事という普通なら目玉が飛び出すほどの好条件。…『普通なら』ね…。

「なんじゃこりゃぁぁぁあ!!!!!!????」

そんな他の人から見たら超ラッキー少年(?)な俺が起きてまず目にしたものは荒野へと変貌したリビング…。

ここの家主であるウサギさんは片付けても片付けても次から次へと散らかすから一向に家事は終わらない…。

「なんでこんなに荒れてんだ!?ふざけんな!!!!!」

今日は昼から兄ちゃん達が来るから昨日の夜に片付けたっていうのになんだこれっ!?

「こらっ!バカウサギ!!!!!なんで昨日の夜に片付けた筈のリビングがあんなことになってんだ!説明しやがれ!!!!!……あれ?」

怒りに身を任せウサギさんの寝室に怒鳴り込み布団をひっぺがすとそこにはベッドに寝かされている鈴木さんの姿しかなかった。

「珍しいな。出掛けたのかな?」

ひっぺがした布団を整え、鈴木さんを抱いて荒野と化したリビングに降りていくとテーブルの上にメモが置いてあった。
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