薔薇マリ壱

長い悪夢のその後は…
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「は!?そ、そんな訳ないだろ!!!マニアックなのはコイツであって僕じゃない!!!」
「照れることないヨ?」
「照れてない!!」

あぁもう!!なんでこうなるんだろう!!折角、人が珍しく素直になってみたってのに…!!

「ふふっ…マリアの事なら僕はなんだって解ってるヨvV」
「解ってもらわなくて結構なんだけど…」

でも…こんなやりとりが出来るのだって…この戦いが無事終わったから…だよね?

「マリアローズは初心(うぶ)やな〜」
「黙れ魚!!!!」
「お魚くんは黙っているといいヨ」
「ガーン!!!!なんだそんな時だけ仲良しなんや!!!?」

「知るか!!」

…少し…いや凄い鬱陶しいけど、そう考えたらまぁ幸せなことだよね?

「っていうかお魚くん…ボクのマリアに話しかけるなんて不届き者…いや…不届き魚にも程があるネ?」
「誰がお魚くんや?!」
「誰が君のだ!!」

とりあえず今は…今だけは…まだ…アジアンのそばにいられる今だけは…

「っていうかもう此処でようよ…ピンパーネルの治療もしなくちゃだしさ…」

素直でいたい…と思いながらも僕の心は早くアジアンから離れたがっていた…今回の原因は僕だ…アジアンは違うといってくれたけど…どう考えても根本的な原因は僕にある。きっとアジアンと僕が出会わなければ仲間が殺されることも…仲間が離れていくこともなかったはずだ…。

「そうだネ。いつまでもこんな所にいるのは嫌だしそろそろ出ようか」

アジアンは優しい…優しすぎて辛い。全てを僕の所為にしてくれたらいいのに…僕が悪いって罵って嫌いになってくれたらいいのに。でもきっと君はこの先ずっと僕を責めることはしないと思う。だから…僕はこの戦いが終わったら君から離れようと決心したんだ。

「うん…」

いつの間にか握られていた手が愛しくて、いつもなら振り切るけど、地上に出るまでの間なら…と僕はその手を握り返した、時だった。
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