薔薇マリ壱

人恋シ時、求メルハ…
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「…アジアン…?」
「やぁマリア。具合はどうだい?」

扉の向こうにいたのは我が校きっての美形と言われている変態ストーカー生徒会長アジアンだった。

「キミが学校を休んだと聞いて本当はすぐに来ようと思っていたんだけどネ。生徒会の奴らに捕まってしまって…あぁマリア…風邪で苦しんでいるキミを一人にしてしまったボクを許しておくれ…」
「……………」

始めはあまりの人恋しさに幻覚でもみているのかと思ったがどうやら本物らしい。

「ハイ。お見舞いの薔薇だヨ」

幻覚にしてはリアルだし…その上、手渡された薔薇も本物だしね。…って本物だと余計駄目なんじゃ…!

「…なんで来てるわけ!?」
「なんでって…相変わらず冷たいなぁ。合鍵をくれたのはマリアだヨ?」
「冷たいとかそんなの問題じゃないだろ!!君、今の季節、風邪なんで引いたら大変なんだからわざわざお見舞いなんて…ゴホッゴホッ!!!!」
「マリア!駄目だヨそんなに大声だしちゃ!」
「う…うるさい…!帰れよ!」

咳き込んだ僕の背中を優しくさするアジアンの手をはねのけアジアンを玄関の外に追い出す

「えー…今来たばかりだヨ?」
「か・え・れ!!」
「…解ったヨ…じゃあお大事にハニーVv」

――…チュッ…――

――…バタンッ――

「……ッ!!!!!/////」

キスだと認識したと同時に玄関の扉がしまった…

「あの…変態…///」



変態ストーカー生徒会長が爽やかに出ていった部屋には、熱がさらにあがった僕と



「…明日…覚えてろよ…」



アジアンの唇の熱さだけが残った。

「…でも…」

アジアンは不思議な男だ。僕がなにもいってないのに僕がしてほしいことを解ってくれる。

「来てくれて…ありがと」

風邪の時は人恋しくなる。でも来て貰いたいのは限定されてたりするんだよね…。

END
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