薔薇マリ壱
□僕の知らないキミを知る
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その様子を見守っているとなんだかおかしくなってきた。なんというか…話をしているように聞こえるから不思議だよね。
「マリアはボクのだヨ!」
「ウニャーニャー!」
それにしてもいつも余裕ありそうなアジアンが嫉妬するなんて…なんか珍しいかも…
「キミは後から出てきたんだから出る幕はないヨ!!!」
「フニャー!!!」
でも…気付けよって話だよね…
「黒猫のクセに!」
「ニャーニャーニャー!!!」
黒猫…アジアンにそっくりだから嫌いになれないんだよね…
「マリア!マリアはボクとこの猫どっちが好きなんだイ!?」
「ニャーン」
「?!マリア!猫なで声なんかに騙されちゃいけないヨ!!!」
「フニャー!!!」
しかもその猫、目が青いしさ。
「…似た者同士だね」
本当にそっくりで自然と顔が綻んでくる
「マリア…ソレは答えになってないヨ」
「ニャー」
爽やかな朝はアジアンの所為でぶち壊されたと思ったけど、ちょっとだけ良いことはあったよ
「はいはい…」
僕が知らないいつもとは違うアジアンがみれたからね。爽やかな朝を壊した罰はなかったことにしといてあげる。
End