薔薇マリ壱

僕の知らないキミを知る
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今日は家をでると少し痩せた黒猫が擦り寄ってきた。

「ん?どうしたの?おいでよ」

黒猫は不吉とか言われるけど個人的に黒猫は好きなんだよね。

「ゴロゴロ」
「可愛い…」

爽やかな朝から猫に好かれるなんてなんか良いことありそうだな

「マリアァァァァァァア!!!」
「っ!!??」

とか思った瞬間、さわやかな朝が阿呆みたいにデカい声にぶち壊された…

しかも声のした方をみるとアジアンが物凄い勢いで突っ込んできたあげく人を思いっきり抱き締めてくる

「〜っなにすんだよ馬鹿っ!息が苦しい!暑苦しい!存在がウザい!死ねっ!」

でもいきなりの事だったから避けきれずとりあえず言葉の暴力であしらうもののアジアンは離す気はさらさらないみたいでより一層力を強めたと、その時だった

「ニャー!!!」
「ふぐっ…!」
「あ…」

僕とアジアンの間で潰されそうになっていた黒猫がアジアンを思いっきり爪をたてて引っ掻いた

「…こ…この猫め!」
「フー!!!!!!」

引っ掻いたのを合図にアジアンと猫の変な争いが始まる

「大体キミはマリアにベタベタしすぎなんじゃないカナ?!」
「ウニャー!」
「ボクはイイんだヨ!!!」
「ニャーニャー!!!」
「猫の癖に口答えするなんて生意気だネ?」
「ニャー!」
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