薔薇マリ壱
□最悪から始まったボクとキミの関係
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「痛たタタタ…」
いきなり殴られ飛び出していった破天荒な生徒を見送りながら殴られた頬をさする
「まさか女の子じゃなかったなんてネ」
保健室で寝ている赤い髪の人物を見た瞬間心臓が止まるかと思った。
「…………」
白いシーツに無造作に散っていた赤い美しい髪に白くそれでいて健康的な肌…そして規則正しい吐息をする艶やかなピンクの唇…
声を聞きたいと思った。
何色の瞳をしているのか知りたくなった。
キミが目を覚ますまでの間ずっと見惚れていた。
目が覚めた瞬間…瞳と瞳が見つめあった瞬間なにかが弾けた。
「ん…?」
ふとベッドの下をみると生徒手帳が落ちていた。
「あの子のかナ?」
拾って中を見てみると先程までいた赤い髪の人物が写っている。そしてその横には名前も記されていた
「マリアローズ…マリアか。」
桜が咲き乱れている4月…一瞬でマリアに恋に落ちた。
それから1年後…
「アジアン!いい加減僕の生徒手帳返せ!」
「マリアが今、ここで愛の言葉を囁いてくれるなら返してあげるヨ?」
「っ〜!!!馬鹿ぁぁぁあ!!!」
最悪から始まった関係も今ではなかなか良好だったりする…。
End