薔薇マリ壱
□なりきってみようシリーズ★
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『耳掻き屋さん』
「いらっしゃいませ…ってまた来たの?アジアン…」
「もちろん。マリアに膝枕してもらえるなら毎日でも来るヨ」
アジアンは僕が初めて接客したお客さんで、毎日のように耳掃除をしにきている変態だ
「あのねぇ…毎日来てもらうのは別に構わないけど…毎日耳掻きするのはあんまり良くないんじゃない?」
お店側としては助かるがあまり毎日耳掻きをするというのはお勧め出来ない。
「じゃあ耳掻きは良いからマリアに膝枕だけでもしてもらいたいなァ」
「馬鹿?」
「愛故にだヨ。マイスウィーテスト。」
アジアンはそう言うとどこからか一輪の薔薇を取り出した。
「ふー…君って本当に変な人だよね…」
「それはキミの魅力がそうさせるんだヨ。」
「…はいはい。」
僕は薔薇を受け取ると専用の和室へと足を運ぶ。
「…………ねぇ…」
途中振り返って未だに店の入り口で突っ立ているアジアンへ視線とぶっきらぼうな言葉を送る
「…早く来たら?…まぁお茶ぐらいなら出すし…」
「今行くよ」
アジアンが毎日来るのは嫌じゃなかったりする…でもさ…
毎日お店に来るのはいいけどさ…たまにはプライベートで会いに来てよね…
End