薔薇マリ壱

薔薇の君
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「ちょっ…!」
「嬉しいヨ。マリア…君が僕から贈った薔薇を大切にしていてくれているだなんて!」
「…ッ……」

あぁもうそんな低い声で耳許で囁くなってば…!

「ん?マリア顔が赤いけど大丈夫カイ?」
「う、うるさい!赤くなんてなってばいってば!!!!馬鹿馬鹿離せ!!」
「ふっ…照れてる顔も可愛いヨ、マリア」
「照れてない!っていうか抱きついてるのに僕の顔なんて見えるわけないだろ!!!!」
「ナニを言ってるんダイ?君の事なら全て分かるヨ!今、何を考え。どんな顔をしているかなんて僕にとっては朝飯前さ!」

駄目だ…どうもアジアン相手じゃ上手く自分のペースにもっていけない。

「ん〜。君を連想される赤い薔薇も美しくとてもイイ香りだけど、やっぱり君が世界で一番美しく甘美な香りを身に纏っているネ」
「髪の匂いを嗅ぐな!この変態!!!!っていうかなに色々触ってんのさ!」

悔しい!なんで僕が変態に好き勝手やられなきゃいけないんだ!

「あぁ…マリアの柔らかい体が今、僕の体に包まれているだなんて…まるで夢のようだヨ」
「へぇー君は起きてるのに夢が見れるんだ凄いね。夢が見たいなら、今すぐ帰って夢でも見てろ!」

ジタバタと暴れてみるもののさほど意味もなくアジアンの腕の力はきつくなる一方だ。その時だった
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