薔薇マリ壱
□強くなりたい
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強くなりたい…
いつも助けられてばかりだから
いつも足手まといになってるから
強くなりたい…君のように…
「ねぇ…トマトクン…」
「む?なんだマリア?」
今、僕は皆と地下迷宮の探索を終え、動物園事務所へと戻っている。
「あのさ……ううん…なんでもない。」
前を歩いていたZooのマスター、トマトクンに疑問をぶつけてみようと思ったが、口に出そうとしてもなかなか言葉がでずに飲み込んでしまう。
「?変な奴だな。」
「…君に変って言われたくないけどね…」
…どうすれば強くなれる?なんて…他人に聞いてちゃダメだ…
「まぁ言いたくなったら言えばいいさ」
「…………」
トマトクンはいつもはふざけているけどクランのマスターなだけあっていざっていう時はかなり頼りになる。
「………うん…」
それに比べて僕は少し頭が回るぐらいで戦闘においても、いつも足手まといで…
「………………」
自分の無力さが疎ましい…
「マーリア」
そしてそれ以上に…