薔薇マリ壱

嫉妬だなんて思わない
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「……………」

珍しく今日はアジアンが現われず平和だなんて思っていたら、買い物にでた先でアジアンがいた。

「……………」

といっても本当にいただけで多分アジアンはこちらに気付いてないと思う。

「……………」

だってさっきからずっとクランの仲間らしい人達と話してばかりで一向にこっち見ないし…

「……………」

別に欝陶しいからこっちに気付かなくてもいいけど…でもなんか…

「………ムカつく……」

いっつもウザイぐらいまとわりつくくせに…

「…超最低……」

なに笑ってんの?

「……………」

なに話してるの?

「……………」

こっち向きなよ

「……………」

って僕なに考えてんだろ…アジアンは仮にもクランの頭領なんだから仲間と親しげに話していても不思議はないじゃないか…

「……………」

アジアンの方を見るとまだ仲間と話している。

「………帰ろ……」

なんだか胸の中がスッキリしない。買い物もまだしてないけど今日はもう帰ろう。と元来た道を引き替えした。

胸の奥が痛い気がしたけど。きっと気のせいだ。

僕がアジアンの仲間に……嫉妬だなんて…

「……あってたまるか………」

次、逢ったら3発ぐらい蹴り入れてやる…と心に決め、僕は胸の痛みをかき消したくて足早に家に帰った。

こんな気持ちになるのは全部アジアンの所為だ。

END
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