薔薇マリ壱

君ノ居ヌ空間デ君ヲ想ウ
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自由登校が始まる前日…

どうしても進路先の都合で3月の卒業式まで学校に来れないから、その分、今日はマリアから離れないでいようと思っていたのに…

「インフルエンザ…?」

タイミング悪くマリアはインフルエンザにかかってしまったらしい

「あ、でマリアがアジアンしゃんに『移るから絶対に来ないで』って伝えておいてって」
「……つれないなァ…」

マリアのクラスメイトと別れ授業が始まるまでの時間、生徒会室で暇を潰す。

これはいつもの日課だ。でも…

「いつもならあっという間なのにネ」

マリアと過ごす時間は、いつもとても早く過ぎていく。

「永遠に続いてほしいなんて…都合が良すぎるネ」

まるで籠のなかに小鳥を閉じ込めるように…キミも閉じ込めてしまいたい…。

「ふふっ…重症だネ…」

キミに会うまでの長い長い高校生活の2年間が嘘のように3年目は早く時が流れた。

「あぁ…マリア…」

それも全てキミの魅力が僕を惑わすからだヨ

「キミが許してくれるならボクは今すぐキミを連れてどこか遠くに逃げてしまいたい…」

誰も邪魔しない…二人だけの世界…

まぁ…キミがそんなこと許してくれる筈がないのは分かっているけどネ

「…マリア…」

閉じ込めてしまいたい愛しいボクの女神…

「愛しているヨ」

だが…もうすでに捕らえられているのはボクだ




キミのいない刻

キミと過ごした場所で

ボクはキミを想う




願わくはキミもそう思っていますように…

END
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