薔薇マリ壱
□人恋シ時、求メルハ…
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風邪の時って不思議と人恋しくなったりした経験ってない…?
「…コホッ…」
僕はまさしく今現在その状況にいたりする…
「ケホッケホッ…誰か来ないかな…」
まぁ来るわけないんだけどね…だって今は午前10時を少し回ったところ…皆、授業中のはずだ
「……………」
でも心のどこかでアイツなら来るんじゃないかって期待している自分もいたりする…ってあんな奴に来られても正直鬱陶しいだけなんだけどね…
まぁなんていうか別に今日ぐらいなら少しは相手してあげてもいいって言うか…
「来るわけ…ないか…」
そう…来るわけがない…だって今の季節は生徒会はなにかと忙しく、生徒会長であるアイツはなにがなんでも風邪を引くわけにはいかないから…。
わざわざ風邪の巣である僕の家に来るわけはないんだ。
「ハァー…」
深く息を吸い込んで呼吸を整える。
「…眠…」
薬が効いているのか眠気も良い感じにでてきたしもう一眠りしよう…
−−ピーンポーン−−
っと思ったらタイミング悪く呼び鈴の音が部屋中に響いた。
「…………」
だるい身体を無理やり起こし玄関に向かうと
−−カチャ…−−
鍵が掛かっていた筈の扉が勝手に開いた。
「は?」
なんで鍵が開いたのか最初はわからなかったが扉の向こうの人物を見てすぐに謎は解けた。