薔薇マリ壱
□愛しい存在
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マリアの全てを愛しいと思う
どんな汚い言葉でもマリアの口から発せられた言葉ならとても美しい音色の様に聞こえるし、どんな野蛮な振る舞いでもマリアの華奢な体が動いていると女神がまるで踊っているかのようにも思える。
なかでもマリアがとても…そう凄く愛しいと思う時がある
それは…やっぱり男なら誰でも憧れるものだと思うんだよネ
『お姫様抱っこ』
一度だけマリアがボクに身を任せてくれたことがあったけどアレはやっぱりイイと思うんだヨ
苦しそうにボクに縋るマリア…あぁマリアマリアマリア!
キミの心音がボクを奮い立たせ、キミの体温がボクを熱くさせる!!
「……で?何が言いたい訳?」
只今AM6:15。ボクは愛しいマリアの家の前にいる。もちろん家の主であるマリアも玄関に少し眠そうにしながらも立っている。
「あぁ…マイスウィーテスト…そんなに結論は急いじゃ駄目だヨ」
少し機嫌の悪そうなマリアからの冷たい態度…あぁ…愛しているヨ。マリア!
「…こんな朝っぱらから家に押しかけといてなにいってんだか…。大体こんな朝っぱらから人ン家に来るのは駄目じゃないわけ?」
「ふふっ…寝起きのマリアも可愛いヨ」
「…うるさい…。はぁ…もういいや。入りなよ」
「え?」
マリアは半分呆れながらも日常的な会話を交わし終えると珍しく家の中に入るようにすすめてくれた。