テニプリ

□小ネタ
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「青学1年越前リョーマっス」

「聖ルドルフ学院3年観月はじめです」

「四天宝寺3年小石川健二郎や」

「…氷帝学園2年樺地崇弘です…」

「さて、僕らがトップバッターというわけですが。…なんと言えば良いのか。全くといって良い程、共通点が見つからないのですが」

「このメンバー不安しか抱けないんスけど。…っていうか一ついいスか」

「なんでしょう。越前リョーマ君?」

「オレ、観月さんと樺地さんは面識あるっスけど小石川さん知らないッス」

「…え?そうなんですか?」

「……青学が四天宝寺に遠征に来たときに、その場におってんけど…」

「…え!?すんません。オレ、記憶ないッス」

「…大阪四天宝寺中で副部長やっとります小石川です…忘れんといてください…」

「…なんかすんません」

「いいじゃないですか。ちょうど良い機会です。今回の談話をきっかけに知り合えば良い。さぁ、小石川君もそんなに肩を落とすことはないのですよ」

「…あ、いや大丈夫や。慣れとるし。というより樺地君が何も喋らんのやけど。ええんか」

「…………ウス」

「いやいやいや。ウスってちゃうやん。そういう返事を求めとる訳とは違うんやけど」

「まぁまぁ!このような組み合わせは正直想像していませんでしたからね。僕もなんと言っていいのか」

「…とりあえず、プロフィールとか見ながら話してみよか」

「ええ。それが良いですね。ではまず越前君から」

「オレすか」

「おっ。やっぱり身長は金太郎とおんなじか…。体重はどないしてん」

「あー…。パワーアンクル外さなかったんで」

「……ちゃんとはずしましょうよ越前君」

「………ウィース。もうオレんことはいいっすよ。次いきませんか」

「んふ…そうですね。越前君のことは何処の学校も要注意として調べあげたはずですし。今さら知りたいこともないですかね」

「あ、せやけど一個聞きたいことあんねん」

「なんスか」

「ぶっちゃけ金太郎んことどう思っとるん?」

「………え?どうって…」

「(…おや。面白い反応ですね)」

「金太郎は、まぁゴンタクレやけど俺らの大事な後輩やねん。っていうかむしろ白石や千歳なんかは息子かってくらい溺愛しとんねん。そんな金太郎んこと、越前君はどう思っとんのか、いっぺんちゃーんと聞いとこ思うてな」

「…アイツは……」

「まだ言えへんのやったら、それでええねん。やけど金太郎はほんまはエエ子なんや。やから、アイツんことちゃんと考えてやってな」

「………はい」

「んふ。これから楽しくなりそうですね」

「せやなー。っと、まーた樺地君が喋ってへんわ。次いこか」

「そうですね」

「ッス」

「では次は樺地君についてですね」

「…ウス」

「なんや元気あらへんな。どないしたん」

「猿山の大将さんがいないから調子がでないんじゃないすか?」

「猿山の大将って誰や…?」

「氷帝学園の跡部景吾、ですね」

「あー…あのド派手なやつか」

「そうっす」

「さて、樺地君のプロフィールは…。へぇ!家庭科が得意なんですか。ではお料理とかもするのですか?」

「…一通りできます」

「スゴいやん!うちの学校で料理なんてやらせたら、まっとうなもんは一切出てこうへんで」

「…それは四天宝寺が特殊なだけではないですか?」

「乾先輩の乾汁はありえないっす。樺地さんに料理習った方がいいっすね絶対」

「乾汁って………。もしかしてあれか。焼き肉んときの…」

「思い出させないでくださいよ!悪夢なんスから!」

「すまん!えーと、なら話変えよか。次は観月やんな」

「僕ですか?何でも聞いてください」

「へー、紅茶好きなんや」

「えぇ。色々な茶葉を取り寄せていますし、ティーカップにもこだわりがあるのですよ」

「あ、もしかしたら樺地君、紅茶入れるの上手いんちゃうん?ほら、イギリスにおったんやろ?」

「ウス」

「それはいいですね。今度ティータイムご一緒しましょうか」

「…じゃ、最後。小石川さんっすね」

「おう。なんか聞きたいことあるか?」

「では、僕から一つ」

「お。観月なんや?」

「小石川君は副部長という立場なのでしょう。部長のサポートに部員たちへの気配りと、大変なのではないですか?特に四天宝寺は個性豊かな選手ばかりと聞いていますよ」

「あー…。確かになぁ。せやけどぶっちゃけ俺は副部長として何かやっとる訳とちゃうねん」

「え?どういうことっすか」

「例えば、や。青学では大石君が、ルドルフでは観月が、部長のサポートするやろ?部長が手ぇ回らんようなことは、副部長が助けたるやん?」

「…まぁそうですね」

「せやけど、白石は、四天宝寺の部長として完璧な部長をやっとる。俺が部員にとやかく言う必要はないんや。それに…」

「それに?」

「白石と一緒んなって、荷を背負うんは謙也の役目。んで白石がオーバーワークせんように見張るんがストッパーの千歳の役目。俺たちは、ただ白石についていくんや。白石を信じて、な」

「それが四天宝寺、ということですかね」

「まぁ、まとめんのは確かに大変や、けど白石が大変やと思っとらん。もともと世話好きやしな。…アイツは部長として、楽しむためのテニスは捨てた。せやから、せめて、俺らは試合以外のとこでは思いっきり楽しませたりたいんや」

「…確かに、白石君の完璧なテニスは、試合に勝ち、チームを次の試合に進ませるためのテニスですからね」

「ま、誰一人口には出さんと、思ってることは一つっちゅーことやな」

「…四天宝寺。いいチームですね。それに、小石川君の観察力も尊敬しますよ」

「おおきに観月。ま、長々と堪忍な」

「いいえ。とても興味深い、良いお話でしたよ」

「…ウス。俺もそう思いました…」

「おぉ!樺地君が初めて自分から喋ったで!」

「…んじゃ、そろそろおしまいにしないすか?」

「そうですね。よい頃合いですし」

「せやな。今日はほんま楽しませてもろたわ。おおきに」

「俺も、考えることができたっす。………遠山のこととか」

「いっぱい悩んで答えをだせばいいんですよ、越前君。では、皆さん、お疲れ様でした」

「ウス…ありがとうございました」

「おう、いつか大阪にでも遊びにきてや。案内したるで!」

「旨いたこ焼きが食べたいっす」

「おお!奢ったるわ!」



END,
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